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 《APNEC6特集》
総  論


14の国・地域から300人以上が参加
開会式には陳総統が歓迎のあいさつ


APNEC6は2002年11月1日から4日まで、14の国と地域の「環境」に関わる研究者を初め、行政機関、弁護士、法律家、環境NPO・NGO、学生など300人を超える関係者が集まり、台湾第2の都市・高雄市の「中信大飯店」で開催された。

前夜の歓迎宴を経て、2日午前9時30分、開会式から始まった。9時過ぎから、SPと思われる警護の人たちの姿が目立ち、VIPの来場を予測させたが、よもやと思われた陳水扁・台湾総統が小柄だがエネルギッシュな姿を見せると、会場には声にはならないどよめきが。 壇上で待機していた金(Jung Wk KIM)・APNEC事務局長や淡路剛久・日本環境会議代表らが拍手で迎える。

邱文彦・実行委員長が開会を宣言し、地元を代表して候和雄・高雄副市長が歓迎スピーチを行った後、陳総統が満面の笑みを浮かべて登壇。歯切れの良い口調で「環境問題に積極的に対応している中、このような会議がここ台湾で開催されて喜ばしい。参加したみなさんがお互いの経験を分かち合い、環境保護への情熱と共同認識を高めるのに最適な場にして欲しい。台湾は地球村と国際社会の一員として、環境保護の責任を果たしたい」とあいさつし、満場の拍手をあびた。

開会を宣言する邱実行委員長 歓迎スピーチをする陳総統

そして、午後2時30分から6つの分科会に分れ、第1日目の発表や討論が午後6時過ぎまで行われた。

なお、それらの詳細はプログラム(英文)に委ねるが、日本からは12人の人たちがプレゼンテーターとしてそれぞれのテーマに基づき、その責を果した。



歓迎パーティではホストの中山大学長自らがカラオケ歌う


その夜、国立中山大学のキャンパスに場所を移して、歓迎パーティーが催された。数台のバスに分乗して会場へ移動、用意された円テーブルに参加者が和気あいあい着席、談笑が続き、宴たけなわの頃、ホスト役の張宗仁・中山大学学長がカラオケで美声を披露、日本側も淡路代表や畑明郎・大阪市立大教授らが熱唱し、なごやかな雰囲気のうちに散会した。


第2日・3日は午前8時30分から引き続き各分科会で研究・調査結果が公表され、活発な質疑が随所で行われた。

午後4時からは環境特命大臣の葉俊栄・台湾大学教授の司会によって、9名のパネラーによる国連ヨハネスブルグ会議のフォローアップ・パネルディスカッションが行われ、日本側からは磯崎博司・岩手大学教授と礒野弥生・東京経済大学教授が参加した。

葉俊栄・環境特命大臣(台湾大学教授=左)の司会で進められたパネルディスカッション 日本からは磯崎・岩手大学教授(左端)と礒野・東京経済大学教授(左から4人目)が参加した



「APNEC6高雄宣言」でNGOの連携強化などうたう


午後5時30分から閉会式に移り、それまで長時間にわたり論議された「APNEC6高雄宣言」が加藤久和・名古屋大学教授から公表された。この宣言は、アジア・太平洋地域全体にわたって生物多様性が急激な減少傾向を示していることなどを確認し、これらに対応するためNGOは各国での保全戦略と関連する国土利用計画の実施に関与し続ける必要があることなど14項目にわたって合意した、としている。
【詳細は日本環境会議のホームページ http://www.einap.org/jec/ 参照】



宇井・原田両氏に「環境賞」、淡路・寺西・磯崎氏に「功労賞」が


そして、主催者からの特別提案による表彰が行われ、永年の水俣病研究の功績で宇井純・沖縄大学教授と原田正純・熊本学園大学教授に 「アジア・太平洋環境賞」が授与され、さらに今回のAPNEC6に対する功労賞が金、淡路、寺西、磯崎の各教授に与えられた。



次回の第7回開催地はネパールに決まる


最後に、次回のAPNEC7が2005年にネパールで開催されることが承認され、同国代表のドゥンゲル氏から「次回もぜひ参加して欲しい」旨のあいさつがあり、閉会式を終了した。



最終日に環境汚染現場を見せられ衝撃


最終日の4日はA、B両グループに分かれてのフィールド・トリップに。Aグループは台湾の南端にある国立海洋生物公園を中心に、 Bグループは高雄の北部の安順廠へ。

Aグループは文字通り海洋公園で海洋生物の生態に接したが、Bグループはダイオキシンによる汚染が顕在化したシリアスなサイトを訪れ、台湾における環境汚染がより厳しい状態になっている一端を垣間見て、参加者は衝撃を受けた一幕があった。

このフィールド・トリップでAPNEC6は公式日程を全て終了。参加者は次回、ネパールでの再会を約して解散した。








● 最新情報


《台湾のダイオキシン汚染で調査団派遣》

APNEC6でその事実が明らかにされた台湾・安順廠のダイオキシン汚染問題は、当初の予想以上に深刻な状況であることが判明し、台湾側から日本へ専門家による調査団の派遣要請があったため、日本環境会議では原田正純・熊本学園大学教授を団長とする調査団を4月下旬にも派遣する準備を進めている。