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公害・環境問題研究に格好の“川崎再生物語”
= 永井進・寺西俊一・除本理史編 =
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大学院生ら若い研究者たちを社会科学の研究者がバックアップして執筆、まとめられた本書は、サブタイトル通り「川崎から公害地域の再生を考える」ことを主題にした、いわば“川崎再生物語”である。 ◇
そういう状況を踏まえて、本書が取上げたテーマは、先例に唯一と言って良い西淀川(大阪市)があるだけで、それに次ぐ川崎市の環境再生の試行錯誤に多面的に切り込み、実際のプロセスを描き、問題点を抽出している。 通読して感じたことを羅列すると―
◇ それにしても、である。 「環境再生」という語感は美しいが、なぜ「再生」するのか? 破壊し、失ったかである。要は、作為的か無作為か不可抗力かは別として、我々はもともと自然が有していた地球環境を自らの手で破壊してしまったのである。 その意味で言えば、「再生」とは「贖罪」にも通じるものがある。ましてや「環境再生」という名の元に「環境再破壊」は厳に戒めるべきであり、物言わぬ市民を初めとして厳しくチェックすべきである。そういう思いを引出してくれた本書に感謝したい。 どこかに、「再生」でなく、「保全」の好例を描いたものはないものか、と改めて強く感じたのだが、捻れた読後感であろうか。
【誉 礼】
* 発行所: 有斐閣(有斐閣選書) 〒101−0051 東京都千代田区神田神保町2−17 TEL 03−3264−1314 4×6版 347ページ 2100円(本体) |
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