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 「水俣病事件」関西訴訟特集 W


=寄稿:津田敏秀岡山大学医学部衛生学教室講師=


「さきがけ」代表の中村敦夫代表(参議院議員)が5月24日の参議院環境委員会で、「さきがけ」が水俣病問題に対する「新党さきがけ」時代の見解を変更し、(1)国は関西訴訟の上告を取り下げよ。(2)全ての水俣病患者の支援充実と早急な実態調査を行え−などを環境大臣に要望したとの情報が津田敏秀さん(岡山大学医学部衛生学教室講師)から寄せられたので紹介する。






さきがけ、「水俣病問題は一定の解決」の党見解を変更
関西訴訟の国の上告取り下げや患者への支援充実図れ


【中村敦夫議員からのメッセージ】

謹啓 時下、益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 本日の参議院環境委員会に起きまして、水俣病問題に関する旧「新党さきがけ」時代の見解の変更を表明しましたので、ご報告申し上げます。
 旧「新党さきがけ」は、与党であった1996年、連立を組んでいた自由民主党、日本社会党(現、社会民主党)とともに、水俣病問題の最終解決策として患者らに和解案を提示いたしました。ところが、ご承知の通り、「水俣病関西訴訟」の判決が4月27日に大阪高等裁判所で下され、国側の全面的な敗訴となりました。
 これを受け、「さきがけ」は、水俣病問題について一定の解決を見たという、これまでの党見解を変更する必要があるとの結論に至りました。具体的には、国が上告を取り下げることの他、与党和解案を受け入れた患者も含めた全ての水俣病患者に対する支援充実と早急な実態調査の実施の必要性を示し、川口順子環境大臣に要望いたしました。
  旧「新党さきがけ」は、水俣病問題の解決に向け尽力し、その結果の与党和解案でありました。しかし、患者たちの高齢化が進み、一刻の猶予もならない状況を鑑み、以上のような次第となりました。よろしくお願い申し上げます。          

謹白
2001年5月24日  さきがけ代表 中村敦夫





上告した国・環境省は実態を知っているのか!


【津田敏秀さんのコメント】

 いつの間にか、以上のような見解の変更が国会の環境委員会で提出されていました。旧環境庁が、「水俣病は主として中枢神経をおかす中毒疾患であるが、神経内科学の専門家は表記の判断条件は医学的に正しいとしており、環境庁としてはこの判断条件にのっとり認定業務を行うこととしている。」と、1998年12月末に、52年判断条件のことを述べています。しかし、この「神経内科学の専門家」が研究費を持ち逃げして、どこかに消えてしまい、52年判断条件が医学的に正しいと主張する医者がいなくなってしまったのです。このようなことが、あの学者ぶりっこした井形先生と官僚との間で演じられた詐欺まがいの政治解決以降に、つぎつぎと判明していることを、上告した国、特に環境大臣や総理大臣はご存じなんでしょうかね?
 環境省の方々、もしこれを見られたら、何とか答えてくださいよ。



 

●津田敏秀(つだ・としひで)
岡山大学医学部衛生学教室講師のかたわら、日本精神神経学会水俣病問題小委員会委員や西宮市大気汚染健康影響調査方法検討委員などを務める。水俣病関西訴訟では原告側主尋問、被告側反対尋問として法廷で証言した。 1959年生まれ。