MAY 1999
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| NGOの「水俣フォーラム」主催による水俣病記念講演会が4月29日、東京・有楽町の朝日ホールで開催された。 この講演会は、1956年5月1日に発生が報告されて以来、40年あまりが経過した今日、事件の風化が懸念されている中で、 いわば"水俣病発見の日"にちなんで企画されたもので、全国から約1000人の聴衆が集まった。同フォーラムではこれを機に 毎年いまごろ継続していくという。 | ||
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【 SW編集部 】
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| 講演会は写真家・大石芳野さんの司会によりフォーラム代表の栗原彬(立教大学法学部教授)さんの主催者あいさつについで、 水俣病患者の荒木洋子さんが自らの"一家全滅"の体験を語った。両親を失い、妹ともども水俣病に侵されている荒木さんの結論は 「水俣病は決して終わっていない」であった。そして、「水俣病患者であることに対する社会的差別」が今日まだ厳然としてある と証言した。荒木さんは講演後の記者会見で「こういう場に私が出ること自体についても目に見えない中傷がある」とも語った。 | ||||||
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「海に対する姿勢の長い間の誤り」−網野善彦氏
歴史研究者で『日本社会の歴史』の著者である網野善彦氏は「海の復権−日本社会再考」と題して講演。水俣をはじめとして、 海に対する姿勢に根本的な誤りがあったのではないか、海と人間の長い間の付き合いを破壊したのが水俣病事件の過程ではなかったかと、 その研究の立場から指摘。また、日本人の「近代化のために多少の公害はやむを得ない」という考えは依然根強いのではないか。 そして、「水俣」が提起している問題は明治以降の問題ではなく、1300年の日本国の歴史全体を根底から見直す必要があるもので、 とりわけ21世紀は水俣の失敗に学んで対応すべきだと結んだ。 | ||||||
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山に分け入ると死者の祈りが聞こえる−石牟礼道子氏
最後の講演は作家の石牟礼道子さんで「形見の声」と題し、これまで接してきた多くの水俣病患者の人たちや鬼籍に入った人たち のエピソードを中心に独特の感性で「水俣」について話し、時折、川の源流を訪ねると死んでいった患者たちの祈りの声が山や川 から聞こえる。わざわざ地球にやさしいとか、生態系かんぬんとかいわなくても深い絆があるように思えてならない、など "水俣の語部"としての雰囲気で淡々と話した。 | ||||||
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会場には水俣病に関わってきた多くの関係者も出席していたが、カメラマンとして最初に水俣病に取り組んだ 桑原史成さん (現在、 『環境−ひと』でアップ中)は「ともすれば目前のことに目を奪われてしまうが、あらためて水俣病事件は終わって いないということを確認した。予想以上の多くの人たちが集まったことにも意を強くした。これからも(水俣を)撮り続けたい」と語った。 | ||||||
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=水俣フォーラム、年内に4ヵ所で「水俣展」開催=
水俣フォーラムは96年9月に東京で開催し反響を呼んだ「水俣展」を今後も各地で開催することを明らかにした。概要は次の通り。 【高畠展】99年6月24日〜27日、高畠勤労者体育センター(山形県東置賜郡高畠町) 【大阪展】99年9月4日〜19日、ATCミュージアム(大阪市住之江区南港) 【沖縄展】99年9月25日〜10月3日、沖縄コンベンションセンター(沖縄県宜野湾市) 【浜松展】99年10月9日〜17日、アクトシティ浜松展示イベントホール(静岡県浜松市)
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