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《 良い環境とは−沖縄と12年共生して 》 |
沖縄大学 法経学部教授 宇井 純氏 |
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豚舎の排水問題は典型的な行政問題 |
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沖縄の場合、たとえば豚舎の排水というのは全県で問題になっていますが、なぜ畜舎の排水を処理しないで
いいようなゆるい基準を決めたのかと県庁の人に聞きますと、沖縄の基幹産業の一つである養豚業に負担を
かけないためにしたんだと説明されました。ヤマトで聞いてみますと、沖縄の豚は困りもんですという。
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値段が安すぎて、採算がとれないというんですね。
結局は沖縄の粗放というか手抜きをして養豚のやりかたで採算のとれない安価受注をして業界全体が足を
引っ張り合っているというのが沖縄の現状のようです。
養豚農家で聞いてみると、みな生きた豚で出荷している。だから買いたたかれるのは当然なんですが、畜産
に詳しい人に聞くと、実は豚にとっては平均22〜23℃の沖縄くらいが世界で一番適した気候だそうです。
イタリアとかスペインのバーに入りますと、よく天井から豚の足がぶら下がっている風景に出会います。
下で火を炊いていますから自然にハムを作っているようなものですが、ある程度出来上がったものをつまみ
に出してくれるんですが、どうも沖縄はこういう肉の加工製品にあまり力を入れているとは思えない。
結局、一番安い形で製品にしている。せっかく豚にとっていい気候条件だったら、もう少し産業政策として
付加価値を増やして売るようにした方がいいのではないか。いま、そういう点で成功しているのは泡盛です。
泡盛については沖縄の人は一番安い酒だという程度の評価しかしていませんが、外に出れば沖縄固有の銘酒
であるという評価が出てきまして、最近は「久米仙」は直行便のおかげで東京の方へドンドン古酒が売れて
いて、沖縄本島に回す分がないということだそうですが、いろいろな条件、たとえば東大の坂口謹一郎先生
が天下三大銘酒の一つと宣伝してくれたり、いろんなところで泡盛の熟成の良さというものが広く知られて
まして、最近はなぜ熟成したアルコールがうまいのかという熟成の理論もある程度まで解ってきて、泡盛に
プラスに働いています。
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手を抜いて環境に付けを回すのは愚の骨頂 |
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こういう例を見るにつけ、やっぱりいろんな面で畜産も農業ももっと付加価値が上がるような政策を選んでいくべきで、それを手を抜いて環境に
負担を背負わせる、水を汚す、赤土を流すというような形でいくのはどう考えても損だろうと思います。
私は、ここまで損得の話しをしているので、別に倫理の話しをしているわけではありません。
かくあるべきではなく、この島で生きていくためには損得の面でどうすべきかと考えると、環境を大事に
しないと生きていけないのではないかと考えます。
実は、沖縄の環境問題とは、沖縄の人が生きていくためにどうしても一番に考えなければならない問題だ
ということと、非常に問題が多いといわざるを得ません。最近、私たちは「おきなわ環境ネット」
という通信を発行してみましたら、あまりにもこの小さな島で環境問題だけでも多いのであっけにとられた
というか、本当にこんな調子だとこの島これからどうなるんだろうと思うくらい多いことに驚きました。
そのかなりの部分、おそらく70%くらいが政策の問題であろうと思われます。政策として取り組むべき問題
であり、あるいは行政に責任がある、行政からきている問題であると申し上げざるを得ません。豚舎の排水
問題などはその典型です。最後に、「おきなわ環境ネット」にみなさんも積極的に参加していただければ
幸いです。
●おきなわ環境ネット
発行人:宇井 純
Tel・Fax 098−854−2962
E-mail:ui@mail.okinawa-u.ac.jp
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