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環境


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第1回「沖縄」と「環境」を考えるセミナー講演録
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《 良い環境とは−沖縄と12年共生して 》 沖縄大学 法経学部教授 宇井 純氏



島の不利、工夫次第で有利に展開

沖縄の場合、至るところ島であることの不利、悪条件が強調されます。本日の冒頭で島の生態系が壊れやすい、循環はもろいということを申し上げました。しかし、逆に島であることを活かすやり方も出来ます。環境問題ではとくにいろんなやり方が可能です。たとえば、沖縄の島を歩いてみますと、人気のある、人の集まる島ほどごみで苦労しています。他の所はいいが、あすこだけは見てくれるなという場所があります。ごみの捨て場です。ありとあらゆるものがそのまま捨てられている。しかし、焼却をするほどの金はない。ともかく積んでおかざるを得ない。しかも、一方通行で来るばかり。客が増えれば増えるほどものをもってきて捨てるのでごみは増える一方という悪循環。ごみ問題には本当に地域では苦労しています。たとえば、西表に行ってビールを頼みますと、重いびんビールを運んできてくれます。缶ビールはないの?と聞くと、あるけどなるべく飲まないで下さいというのが民宿のおかみさんの話しで、要は缶ビールは缶ごみになる、びんなら酒屋が引き取るし、リサイクル出来るからうちではびんビールからさきに出していますという。ただ、缶の方も溜まってくるので、婦人会で亭主の悪口いいながら金具でたたいてつぶして、袋に入れて船に積んで出すというような苦労をしています。

こういうのを見たり聞いたりしますと、つくづくこんなものは役場で缶やびんに保証金制度やデポジット制度を決めれば一発でメーカーに戻るんだがなあと思いますし、ごみを野焼きして猛烈な大気汚染が起こっている風景などを見るにつけて、こんなものは港の所で入れないようにすればそれで片付くんだがなあということを感じます。島であるが故に、思い切った政策を打ち出せばおそらく最初の二つか三つまでの自治体までは全国から視察が殺到して、いわば政策が観光資源になるであろうということを感ずるんですが、残念ながらまだ沖縄ではそこまでいってないようです。しかし、そういう運動の事務局あるいは経営体というような性格をもし地方政治に持ち込むとすればこれは全国で最初の措置というようなことはいろいろ可能なのではないか、それはまさに政策の勉強がなされなければならないということで、沖縄大学という小さな大学にいて痛感することは沖縄独自の政策というものを、我々がここでどうやって考えられるか、よそからもってくるのではなく、この現場でどうやったら考えられるのか、その辺がカギであろうと感じます。 島であることの多数性ということをこれからどうやって活かすかということですが、そういう立場からしますと、やっぱり自分でやってみる、他人を頼らないということがいろいろな分野であるのではなかろうか。私は、たとえば排水処理の研究を30年くらいしてきていますが、その結論というのは実は次の2行に尽きるのです。

カネかヒマか
余計なことをするな

です。カネ(金)かヒマ(時間)のどっちかが十分であれば水というのはほっといてもきれいになります。つまり、反応速度を上げて出来るだけ能率を上げようとすれば金がかかります。その代わり効率は良くなりますが安全性は減ります。効率を思い切って犠牲にしてヒマをかけると、安定性はうんと増えて水はきれいになります。ただし、多少時間はかかります。もう一つは機械を多く使うと必ず故障しますから、余計なことをするなというわけです。東大の大学院時代から30年かけた研究の成果がこの2行だということになると、なんとも情けないことになりますが、まさにこの2行に尽きるんです。これでは、おれは学位をもっているから他人より給料余計に寄越せというわけにはいかないんで、出来るだけ難しい方向に考える。いまの学生は頭いいですから簡単に理解し、さらに後輩に難しく教える。結果、普通の人が読んでも全然解らないような数式書いたりする。しかし、中味を縮めていえばどうしてもこの2行に尽きるんです。ヒマかカネか/余計なことをするな−に。




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