swave logo (←home)
環境


TOP
第1回「沖縄」と「環境」を考えるセミナー講演録
≪BACK NEXT≫


《 21世紀の環境管理−PRTRの日本における進展 》 三菱化学 監査役 樋口 敬一氏



=塩ビは正しく使えば危険性ない=

もう一つ、ポリ塩化ビニル、塩ビを例にあげてみましょう。みなさんは今、塩ビとダイオキシンの関係に ついて強い関心をお持ちだと思います。本日の主題はそれではありませんが、簡単に私の考えを述べさせ ていただきます。塩ビ業界は大丈夫だ大丈夫だといってますが、私はそれは少し違うのではないかと思う のですが、ともあれ塩ビというのは使いやすく、安く、燃えにくく、リサイクルが出来、製品としては 非常にいいものです。そういう光の部分をもっていますが、反面、原料の塩ビモノマーに発がん性が あること、塩ビフィルムで食品を包むと危ない化学物質が食品に移る可能性がある、燃やすと ダイオキシンが発生する、原料は石油なので化石資源を消費している−などの影の部分があります。

いずれも一つ一つはそのとおりであります。しかし、正しく使えば危険性はありません。その理由と しては、かつては欧米の塩ビ工場従事者に肝臓ガンが多かったが、作業環境の改善により、今はそれで ガンになった人はいません。製品中の残留モノマーの規制によって、製品の安全性が確保されていますし、 安全だからこそ飲料びん、血液バッグ、カテーテルに使われているわけです。また、燃やすと出る ダイオキシンも塩ビがとくに多いわけではありませんし、燃料管理が適切ならダイオキシンの発生は 抑制出来ます。ただ、塩ビを本当にどうするのかというのはこれからの課題であり、きちんとした社会的 システムが出来れば塩ビは有効に安全に使えるだろうと思います。


=何事も過ぎたるは及ばざるが如し=

要は、先にも申し上げましたが、化学物質にはこのように光と影があり、影だけ見ると大変な悪者に なります。とはいえ、たとえば沖縄の特産である泡盛もたくさん飲みすぎれば害になるのと同じです。 物事は的確でなければいかんわけです。化学品もしかりです。正しく使い、有用性(光)を活かすことが 重要です。ただし、有用性のみに目を奪われて、危険性を見逃したDDTの例もあります。慢心することなく、 危険性評価はきちんと実施しなければならない事はいうまでもありません。



TOP
第1回「沖縄」と「環境」を考えるセミナー講演録
≪BACK NEXT≫